2011/08/30

ポケットガイガーの試用レポート、応用製作例などをご紹介します

ユーザーの方々から、様々な試用レポートをいただきました。
ごく一部ですが、紹介させていただきます。

なお、これらはいずれもユーザー様個人として実験された結果をご提供いただいたものであり、radiation-watch.orgとして性能を保証するものではありませんので、予めご了承ください。




航空機内で測定していただいた結果
(8/28に成田ー釜山便、高度12000m付近を航行中の機内で10分間測)


f:id:STARFLEET:20110821171755j:image

ポケットガイガーとGeigerBotを使ってpachubeにデータを送信
※パラメータ未検証のため、必ず動作するとは限りません。


市販の線量計と値の比較をしていただいた結果(名古屋市)



以下は、ポケットガイガーを改造して様々な応用製作をされている例です。
なお、これらはいずれもユーザー様個々人の責任において製作されているものをご紹介しているものであり、radiation-watch.orgとして効果を保証するものではありませんので、予めご了承ください。





市販のステンレス製ミントケース、アクリル板などを使った製作例




リボルバー式の可動β線シールド



自作の鉛シールドをつかった食品汚染度の測定機器



無印良品のアルミ灰皿を使った製作例


ご協力いただいた方々に、この場をお借りして御礼申し上げます。

2011/08/28

福島県飯舘村からのレポート / Reportage from 12mile area from the melt-through accident

現地で活動しているNPOの方々と一緒に、福島県飯舘村の農村部及び周辺地域に行き、モニタリングや除染のためにradiation-watch.orgが協力できることについて話し会いました。全村避難で一時的に帰宅されているお忙しい中、快く引き受けて下さった地元の方々およびNPO関係者に御礼申し上げます。

また、現地の環境で正確な値が出せるよう、ポケットガイガーKITのキャリブレーションを行いました。実験には、KEK(高エネルギー加速機研究所)の放射線センサーの専門家と、東京大学の土壌物理学の専門家のご協力をいただくことができました。この場をお借りして御礼申し上げます。



ボランティアの方々が収集した独自の線量マップを見せていただきました。住宅地や道路はもちろんのこと、村の面積の大半を占める「森林」の浄化をどのように進めるかが、今後の大きな課題となっているようです。そのためには、詳細な基礎データの収集が必要だということがわかりました。




キャリブレーションはこのように行いました。確実に校正されたシンチレーション検出器のシンチレータ中心位置と、ポケットガイガーのセンサ中心位置を同じ高さに合わせて、シンチレーション検出器の示す線量と、ポケットガイガーの示すCPM値をプロットします。放射性物質の拡散具合とセンサーの立体角が複雑に影響するため、センサーを向ける方向には注意を払いました。
なお、この場所(住宅の前)での空間線量は地上1mにおいて、2~3uSv/h程度でした。




同じ場所で、土壌付近での線量を測定した様子です。7.7uSv/h程度の線量を確認できました。また、地質によって線量が大きく異なることがわかりました。




地元の方のご案内で、文部科学省のモニタリング地点に案内していただきました。掲示されている地図の赤丸で囲った地点です。ここから先は半径20kmの立ち入り禁止区域となるため、一般車両の通行はできません。また、この付近は厳重な検問が実施されており、20km圏外であっても正当な目的なく立ち入ることは難しいと思われます。





文部科学省が掲示している当該地点の空間線量です。この日は、13.7uSv/hとありましたが、我々が同条件で測定した数値は8uSv/h前後でした。文部科学省がどのような機材で測定しているのかはわかりません。
爆発事故直後の3月17日の線量は95.1uSv/hとあります。また、3月16日から5月14日までの累積線量(1日8時間の屋外活動を想定)も記載されており、18233uSv、つまり約18ミリシーベルトとのことでした。



車内で測定している様子です。ポケットガイガーを使われている方はおわかりいただけると思いますが、Counter logの部分に沢山の放射線が検出されているのが見えます。この場所の線量は地上1mにおいて、5~6uSv/h程度でした。
現地で得られた貴重なデータは、後日詳細に分析した上で、ポケットガイガーのアプリケーションに組み込まれる予定です。

2011/08/25

uSv/h表示が可能となりました



Pro版Ver.1.02(写真左)において、1cm線量当量率[uSv/h]及び計数誤差の表示に対応いたしました。Lite版については、今週末(8月27日~28日)ごろにアップグレードされる次期バージョンVer.1.02(写真右)において対応する予定です。

uSv/h表示についての注意点
  • 暫定的な対応のため、正確な値を示さないことがあります。
  • スマートフォンの個体差によって、非常に高い値が表示されることが報告されています(10倍程度)。値に疑問がある場合は、利用レポート(後述)にご協力いただけると助かります。
  • ユーザからのレポートを元に、個体差を吸収しつつ正確な値を表示できるよう、ソフトウェア開発を最優先で行っております。申し訳ありませんが、安定バージョンのリリースまで、今しばらくお待ち下さい。
  • 利用レポートにご協力いただける方は、必ず以下の情報と共に、Facebookコミュニティまで投稿ください。なおコミュニティの閲覧・投稿にはFacebookの無料アカウント登録が必要です、ご了承下さい。
    1. 画面キャプチャ(センターボタン+電源ボタンで撮影、USBケーブルでPCへ転送)
    2. スマートフォンの種類、iPhone 3G/3GS/4,  iPod touch (2/3/4)、iPad 1/2など
    3. 測定場所(屋内、屋外、階数など)
    4. 線源(使用している場合のみ、ランタンのマントルなど具体的に)


iPhone3Gをお使いの方へ

iPhone3G(3GSを除く)については、以下の問題があることがわかっています。
  1. 他のiPad/iPhone/iPodシリーズと比べてゲインが異なり、同じ入力信号に対して1.5~2倍程度高い値を示す。
  2. 入力信号のプラスとマイナスが逆に設定されており、正の信号レベルに対して負の値を示す。これは、Appleの実装バグではないかと推察されます。
今後の対策として、以下の開発を大至急行っております。Pro版/Lite版とも、Ver.1.03のソフトウェアアップデートにて対応予定です。
  1. iPhone3Gを利用されている方向けに、ゲインもしくは閾値を適切な値に修正する機能をアプリに組み込む。
  2. プラスとマイナスを区別せず、絶対値で信号処理を行うよう、ロジックを修正する。
なお、iPhone3G(3GSは除く)を今現在お使いの方は、次回ソフトウェアアップデートまでの暫定措置として、以下の方法で計測をしてみてください。
  • 閾値(threshold)を【16%】に設定
ただし測定のバラツキが大きくなります。あくまでも次回ソフトウェアアップデートまでの暫定措置とさせてください。

2011/08/24

ハムフェア2011に出展します


アナログ回路の専門家からのフィードバックを広く集めるため、アマチュア無線フェスティバル「ハムフェア2011~社会につながるアマチュア無線」に出展いたします。お越しの際は、ぜひ小間番号「C-097」にお立ち寄り下さい。


日時: 2011年8月27日(土)・28日(日)10:00~1700
場所: 東京ビッグサイト
入場料: 一般1,500円 ※会期中有効、小・中・高生は無料
(高校生はチケット売り場にて生徒手帳などを提示ください)
小間番号:C-097 「江戸前情報部」
http://www.jarl.or.jp/Japanese/1_Tanoshimo/1-3_Ham-Fair/


特別販売のお知らせ
  • ハムフェア専用在庫(限定30個)
  • 回路図面 付き
  • パーツリスト 付き
  • 特別価格 4500円(税込み)
  • 動作デモ(予定)

2011/08/13

オランダの専門機関から詳細なテストレポートが届きました / PT results from Dutch specialized institutions






ボランティアで本プロジェクトのアドバイザーになっていただいているオランダ国防省のMr. Ing. T.P. Kuipers氏、オランダ計量研究所のDrs. Ing. Cees van't Wout氏およびMr. Frans J.M. Bader氏によって、ポケットガイガーの詳細なテスト結果と、検査証明書が送られてきました。
また、KEKのDr.一宮氏のアドバイスの元、Cs-137線源を使った低線量環境における検出特性の試験を行いました。
この場をお借りして、Dr.一宮氏、Mr. Ing. T.P. Kuipers氏、Drs. Ing. Cees van't Wout氏およびMr. Frans J.M. Bader氏に御礼申し上げます。

テストレポート等は全て専門家向け資料集からみることができます。
You can see the results on professional guide page.